角層が担う2つの機能

角層を担う2つの機能

「バリア機能」体内からの水分の蒸散を防ぎ外からの異物の侵入を防ぐ

「保湿機能」水分を保持して肌のうるおいを保つ

角層の構造

角層は大きく扁平な角層細胞が15〜20層に重なってできている。

角層の58%は、ケラチンというタンパク質でできている細胞で構成されている。この細胞の周囲はCE(角化外膜)という膜で覆われている。

細胞の内部はNMF(天然保湿因子)と水分で満たされている。

また、細胞と細胞は細胞間脂質によってつながっている。

 

CE(角化外膜)----CEは、角層細胞の一番外側に形成されるタンパク質の丈夫な袋のよ

        うなもの(外壁構造)。CEが成熟していると、細胞間脂質が整列し角

        層のバリア機能が正常に機能している。

 

細胞間脂質------細胞間脂質はセラミドコレステロール脂肪酸の3つの成分で構

        成されている。これら3成分のバランスが整っていることで角層細胞

        同士の構造がしっかりと形成され、表皮の内外の物質の透過をコント

        ロールしたり、体内からの水分蒸散を防いだりすることができる。

 

NMF(天然保湿因子)----皮膚の保湿機能に重要な役割を果たしている水溶性の物質。

           アミノ酸・ミネラル・PCA(ピロリドンカルボン酸)や乳酸塩、

           尿素などで構成されており、これらの成分はそれぞれ高い保湿

           性がある。